2020.01.20

スタートレック情報 2020年1月 【岸川 靖】

Star Trek Picard UK TV Premiere in London
 1966年に米国で放送がスタートした「宇宙大作戦/スタートレック」。最初のTVシリーズは3シーズンで終了しましたが、その後、アニメ化、映画化、そして新たなTVシリーズが製作され、現在も映像化が続く人気作となったのは、皆さんご存じの通りです。

 2018年には初のオンデマンド配信である「スタートレック ディスカバリー」の配信がNetflix (ネットフリックス)でスタート。そして、2020年も1月24日からはAmazon Primeで「スタートレック: ピカード」の配信がスタートします。

 今回は、映像作品を中心とした、今後のスタートレックの展開をカテゴリー別にご紹介します。

■TVシリーズ
 2018年1月からスタートした「スタートレック ディスカバリー」は、現在、シーズン2を終了し、シーズン3の準備に入っています。シーズン3は全8エピソードが製作予定になっていますが、まだ撮影前の準備段階なので、目新しい情報はありません。また、シーズン3の配信予定も未定になっています。
 「スタートレック: ピカード」は、米国では1月23日、日本では1月24日から配信がスタートします。シーズン1は全10エピソードが用意されています。この「スタートレック: ピカード」は、タイトル通り「新スタートレック」でU.S.S.エンタープライズの艦長を務めたジャン=リュック・ピカードが、『ネメシス/S.T.X』(2002)以来、なんと20年ぶりに登場するシリーズです。これまでにも何度かパトリック・スチュワート演じるピカード艦長の復活の噂はありましたが、ようやく実現しました。ところで、この「スタートレック: ピカード」はまだシーズン1でさえ未配信なのに、1月12日に米国で行われたテレビ批評家協会のプレゼンテーションにおいて、CBS副社長ジュリー・マクナマラからシーズン2の製作が発表されました。

■劇場版
 『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』(2019)の監督を手がけたJ・Jエイブラムスの製作する『スタートレック』新作映画(タイトル未定)が現在、準備段階に入っています。もともと、2009年にエイブラムス監督がリブートさせた『スタートレック』はこれまでのスタートレックとは異なる時間軸での出来事を描き、3本が公開されています。エイブラムス版は、物語の設定から“ケルヴィン・タイムライン”と呼称されていますが、第4作目は、これまでの3本とは異なる方向性の作品になりそうです。また、エイブラムス版とは別に、もうひとつの劇場版スタートレック企画が動いており、どうなるか? いつ頃、製作、公開になるのかが注目されています。実際問題として、米国の映画情報サイトなどでも情報が錯綜しており、断言は禁物ですが、劇場版の製作は間違いないので楽しみに待ちましょう。

■出版物
 現在までに刊行が予定されているスタートレック関連の本を紹介します。
『Star Trek: Picard: The Last Best Hope』(直訳:スタートレック:ピカード:最後の最良の希望)は「スタートレック: ピカード」のノベライゼーションです。作者はこれまで「スタートレック」や「ドクター・フー」シリーズのノベライゼーションを担当してきた女性作家ウナ・マコーマック。米国では2月11日に刊行される予定です。刊行形態はハードカバーの書籍と電子版(Kindle版)の2種が予定されていますが、大手ネット通販サイトでは電子版の方の価格が高いのが不思議です。なぜなら、通常の紙の本に比べ、コストは格段に低いからです。
『The Higher Frontier』(直訳:より高き開拓地)は、「宇宙大作戦」の世界観に基づくオリジナル小説です。作者はオリジナルのスタートレック小説を数冊発表しているクリストファー・ベネット。3月10日にリリース予定です。
『The Unsettling Stars』(直訳:動揺する惑星)もオリジナル小説です。こちらの作者であるアラン・ディーン・フォスターは、すでに数冊ものスタートレック関連本を書いており、ファンには人気のある作家なので楽しみな一冊と言えるでしょう。4月14日に刊行予定になっています。
 また、日本で翻訳が刊行されている『自叙伝 ジャン=リュック・ピカード』、『自叙伝 ジェームズ・T・カーク』に続く3冊目、『自叙伝 スポック』は執筆が難航しているようで、これまでにも二回、発売の延期が告知されています。同シリーズでは『自叙伝 キャサリン・ジェインウェイ』の企画も進行していますが、そちらのほうが先に刊行されるだろうとの見方もあります。
『Star Trek: The Motion Picture: The Art and Visual Effects』は大判のヴィジュアル本。劇場版第1作『スタートレック』のデザイン画やイメージボード、そして特撮メイキングを収めたファン待望の1冊です。デザインやイメージボードには、昨年末に逝去したインダストリアル・デザイナーであるシド・ミードも参加しており、いろいろな意味でファンにとっては必携の本といえるでしょう。こちらの全米刊行は7月20日が予定されています。

 いかがでしたでしょうか? 毎年のように拡散し続けるスタートレックの世界は、とどまるところをしりません。今後もTV、映画、書籍で、その世界はさらに広がっていくに違いありません。ファンとしては楽しみなところです。

<文:岸川靖(編集者)>